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第5.5波への備え

 本日で、東京・大阪などに発出されていた緊急事態宣言が、沖縄を除き解除される。その結果、これまでに繰り返してきた通り、早期の「宣言」解除→リバウンドがまた繰り返される可能性は高い。
 COVID‐19をめぐっては、大半の国で何らかの失策が見られるが、日本の場合は、感染者数や死亡者数以上に、過去一年余りですでに四度も流行波を作り出し、そのつど社会を攪乱してきたことが最大の失策であろう。
 しかし、政府は懲りることなく、同じ失策を反復しようとしているように見えるので、第5波の到来に備える必要は否定できない。今回はそれにプラスして、東京五輪の開催に伴う内外人流を契機とする0.5の追加波が発生する可能性も想定される。そのため、5+0.5で、5.5波となる。
 すでに置換されつつあると言われる感染力のより強いデルタ株が流行中心となれば、来る5.5波は過去最大級の流行波となるおそれもあろう。
 もっとも、これまでの波とは異なる新たな朗報的事情として、ワクチン接種の進捗ということがある。夏以降、医療従事者及び高齢者以外の一般人向けの接種が滞りなく進行していけば、5.5波を抑制することも可能となるかもしれない。ただし、それは供給されているワクチンが、デルタ株に対しても有効であることが前提である。
 しかも、一般人への接種は対象人数の多さゆえに、供給不足や予約殺到による混乱も予測される。混乱の煩わしさから、あるいはワクチンへの正当な不安から接種回避者が多くなれば、いわゆる集団免疫が獲得されず、年内に感染収束に至らないことも想定される。
 いずれにせよ、五輪開催に前のめりになっている政府に期待することはもはやできない相談であるから、各自で感染防止策を立てるほかあるまい。
 その点、対策は案外簡単で、人ごみ(特に発声を伴う人ごみ)に出ない外食(会食に限らず)しない頻繁に外出して回る人(家族も含む)と接触しないことの三点に尽きる。
 この三点すべてを実践できれば、顕著に感染確率を低減できるであろうが、いずれか一つを忠実に実践するだけでも、感染確率を低減できるはずである。皆様のご無事を祈るばかりである。

by comunes | 2021-06-20 11:32 | 衛生問題